医院ブログ
乳歯
2021.06.19
こんにちは。
川崎区小島新田のパール歯科医院です。
人間は人生のなかで、
2種類の歯が生えてきます。
それが乳歯と永久歯です。
子供の頃に生えているのが乳歯で、
その乳歯が抜けると
後から永久歯が生えてくるということは
ほとんどの方がご存知かと思われます。
私達が生きていくなかでずっと付き合って
いかなければならないのは永久歯であって、
乳歯は永久歯が生えてくるまでのつなぎ
みたいに思われますが、
生え変わりが終わってしまえば
ほとんど顧みられることがない乳歯について
本日は説明していきたいと思います。
乳歯は上のアゴと下のアゴ、
合計で20本生えてきます。
乳歯にはそれぞれ名前がつけられています。
中心から奥へ順番に、
乳中切歯、乳側切歯、
乳犬歯、第一乳臼歯、第二乳臼歯と
呼ばれています。
このうち、乳犬歯までの3本が
前歯の形になっていて、
残りの2つの乳臼歯になっています。
臼歯とはいわゆる奥歯、です。
乳歯の特徴は永久歯よりも小さく、
永久歯と比べて
エナメル質や象牙質が薄いので、
永久歯よりも軟らかいのが特徴です。
ですので、乳歯は永久歯よりも
虫歯になりやすい傾向も持っています。
乳歯はいずれなくなるから
虫歯になってしまったら抜歯すれば良いと
簡単に乳歯を抜いてしまうという考え方は
じつは良くないのです。
なぜなら、乳歯の部分に生えてくる
永久歯の準備が整っていないからです。
乳歯を抜いてしまうのは、
永久歯の歯並びに
大きな影響を与えてしまいます。
乳歯であっても、虫歯になった場合は
永久歯と同様に治療して、
自然と乳歯が抜けるのを待つのが
得策でしょう。
永久歯は、
乳歯と同じところから生えてきます。
乳歯が生えている時点では、
まだ乳歯の根が
アゴの骨とくっついていますが、
その下から永久歯が生えてくることにより、
乳歯の根は徐々にアゴの骨から
切り離されていきます。
そして、乳歯の根っこの結合力が弱くなると、
ほんのわずかな力でも自然と
ポロッと乳歯が抜けてしまいます。
よくある例として、
物を食べていたら乳歯が抜けてしまった。
実はこれが一番理想的な
乳歯の生え変わり方なのです。
それとは別に永久歯の生える準備が
できているのに、
乳歯が邪魔をして永久歯が
なかなか生えてこないという場合もあります。
これも歯並びに悪い影響を与えてしまいます。
乳歯がまだ残っているのに
永久歯が生えてきてしまったり、
不自然なほど乳歯が抜けないなどの
問題がある場合には、
歯科医院で相談することを
おすすめいたします。
つまり乳歯は
しっかりとした永久歯が生えるためにも
守っていかなければいけません。
お子様が将来、
長く自分の歯と付き合っていけるように
御家族の皆様が気を配ってあげてくださいね。